食パンの名前の由来が面白い!と思ったけれど新説浮上

Flashfranky / Pixabay

時は明治時代

木炭を使用して絵を描く木炭デッサンにおいて、現代と違い上質な消しゴムがないため、消しゴムがわりに食パンが使用されていたという。食パンをちぎって練りつぶし、今でいう練り消しのように使われていたらしく、今でも当時のデッサン方法を学ぶため、美術系の方は実践することがあるそう。

どちらも同じ”パン”

話を戻し、日本で食パンが売られ出した頃。

当時、”食パン”と言う名前はなく、ただの”パン”として売られていました。ただ、木炭デッサンの消しゴム用のパンと、焼きたての食べる用のパン、どちらも同じように”パン”として並べられており、値段だけが異なりました。木炭デッサン用のパンは時間が経ち、おいしくないので安く、焼きたての食パンは木炭デッサン用の食パンよりは高い、といった具合に。

しかし、そうした事情を知らずに安く売られている(木炭デッサン用のおいしくない)パンを食べる人が相次いだため、値段だけでなく呼び方を変えることにしました。

木炭デッサン用のパンは”消しパン”。食べる用のパンは…

もうお分かりですね、そう”食パン”です。

よくよく調べると諸説ある

この記事を書き始めた時にはこれで終わるつもりでしたが、あらためて調べてみると諸説あることが分かりました。

①本食パン説

第二次世界大戦以前、西洋料理の”もと(本)”となるパン、という意味で本食のパン=本食パンと呼ばれていたが、省略されて”食パン”と呼ばれるようになった、という説。

②主食パン説

日本で先に広まったのは食パンではなく菓子パンであり、菓子パンとの区別で「主食用のパン」という意味で食パンとなった説。

③酵母説

食パンに限りませんが、パンには酵母が使用されており、断面には無数の穴があります。この穴こそ酵母が”食べた”後と言えるので、酵母に食べられた(酵母が食べた)パン、つまり”食パン”と呼ぶ説。

④フライパン区別説

そもそもフライパンは、「フライ」が”平たい”という意味で、「パン」は”鍋”という意味です(パンケーキも鍋で作ったケーキという意味で、酵母で作ったパンの意味ではありません)

台所において「鍋」という意味の”パン”と、「食パン」という意味の”パン”を使い分けるために食パンと呼ぶようになったという説。

考察

①はうーん、なんだかしっくりきません。

②は裏を取るために少し調べたところ、菓子パンの元祖、あんパンは1864年、『木村屋總本店』の創業者・木村安兵衛さん、次男の木村英三郎さんが考案されたそうで、当時は1銭程度。対して食パンの元祖は1862年、「ヨコハマベーカリー(現在はウチキパン)」さんが販売を始め、大15銭、小8銭程度だったとのこと。そう考えると当時の食パンは高級で菓子パンが先に普及したことには一理ありますが、時代的には食パンが先に登場しており、後から食パンと呼ぶようになったというのはおかしな気もします。ですが、食パンが高級だったころ、日本人は高級だったためか、”ゴールデン食麩”と称していたようなので、後々違う名前で呼ばれることになることは必至だったように思えます。

③は個人的に論外なのでコメントはありません笑。

④の説は③についで可能性が低いと思います。鍋という意味の”パン”は英語で、酵母のパンは英語で”ブレッド”ですので、外国人は区別する必要がありませんし、日本人なら”鍋”と”パン”でやはり区別する必要がありません。当時の日本人が鍋という意味でパンと呼んでいた可能性は否定できないものの、可能性的にはかなり低いと思います。

最初に書いた消しパン説は、現代の美術系大学でも当時の木炭デッサンを体験するために行われているそうなので、嘘ではなさそうです。

ここまでの考察で残ったのは主食パン説と消しパン説で、個人的に消しパン説かなと思いました。しかし、主食パン説を少し違う角度で考えたとき、”ゴールデン食麩”と呼ばれていた頃からか値段も下がり、一般的になった頃に”ゴールデン食麩”を略して”食パン”と呼ばれるようになったのでは?という、インターネットで調べた説にはない、私独自の説ができてしまいました。一般的になった頃には全然”ゴールデン”でも無いでしょう(笑)から、案外あり得るのではないかと考えています。

結論

分からない!(笑)

すみませんが、諸説あるということは誰も本当の由来を知らないということなので、ここで明確な答えを出せませんが、既出の説で有力と感じたのは「消しパン説」です。とは言え、諸説ある中で、可能性が低そうな本食パン説や酵母説があるくらいなら、私独自の「ゴールデン食麩の略説」の方が理にかなってそうではないでしょうか。

余談

鍋を英語で”パン”というと書きましたが、食パンを焼くための型を「bread pan(焼き型パン)」と言い、ここで言うパンは”鍋”というより、”型”という意味です。食パン(Bread)をパン(型)で焼くのです。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする